分析・測定・解析

異物の磁気感受性評価

対象異物や母材の特性を評価することで得られた変数を設計の最適化に反映できます。
特に、除去・分離を目的とする対象異物の磁気感受性を評価することは重要です。
金属異物の磁気感受性を評価しておくことで、除去・分離に適切な磁場を設計できます。
オーステナイト系ステンレスは加工誘起マルテンサイトにより若干磁性を帯びますが、異物の発生状況によりマルテンサイト相量の違いが生じます。
弊社では、異物の磁気感受性を評価することで、設計根拠や異物除去の基準作りに貢献します。

異物問題を特定・解決するために

対象異物や材料を分析・測定することで、原因の特定や対策の立案が容易になります。
異物の物性や特性を把握することが、適切な分離条件の設定や磁場設計の基礎となります。
異物の発生源を明らかにすることで、製造工程全体の見直しや、より効果的な選別機構の構築に繋がり、分析結果はCAE解析や実験設計における条件としても重要な役割を果たします。

分析・測定対象と目的

対象異物や材料を分析・測定し、大きさ、形状、表面粗さ、成分、材質などを調査します。
弊社が多く取り扱うオーステナイト系ステンレス（SUS304やSUS316）は、加工誘起マルテンサイトにより磁性に差異が生じるため、適切な磁界の選定をする必要があります。
また、生産ラインの基準管理には、対象異物の同定のため数値化が必要となります。

分析・測定から得られる結果

分析・測定の結果から異物を同定し、その特性から適切な磁場や機器の設計をすることで目的に合致した性能の最適化を図ることができます。
エビデンスとしてもより確実なものとなり、今まで解決できなかった問題の対策や、今後の生産予測につなげることができます。

異物

• ・定性・定量分析
• ・材質同定
• ・磁気測定
  など

分析効果

• ・品質管理
• ・エビデンス
• ・基準化
• ・機械設計最適化　
  など

性能向上

CAE(Computer-aided engineering)解析

磁場・熱流体・構造解析を用いて事象検証や性能予測など機器設計の最適化を行います。
磁選機の設計をする際には、異物を除去するのに必要な磁場の形成や、流体の動きや速度など性能に直結する部分を可視化し、さらに圧力や外部応力に対する強度面などに対し事前検証して安全性に関わる工学的な課題を明確にしています。

性能の解析

実験や実機を製作する前に解析することで、磁界、流体の流れ、構造の安全性を可視化できます。
事前に性能を予測したり、計算したりすることで、実験を効率化したり、性能を高度化した設計を探索できます。
CAE解析は複数の設計案を比較・評価するための強力な手段であり、時間やコストの制約の中で最適な構造や条件を導き出すことが可能です。
複数の物理現象（磁場分布、流体挙動、構造応力など）が複雑に関与する場合では、事前解析によりリスクを低減し、製作前の問題発見と改善を可能にします。

解析により得られる結果

シミュレーションは、現象の予測や可視化を通じて性能の向上に貢献するだけでなく、設計に求められる仕様の明確化や、安全性を考慮した構造設計の検討にも有効です。
複雑な物理現象を視覚的かつ定量的に説明することができます。

• シミュレーションの
  実施
• 現象の
  予測・可視化
• 性能向上への
  貢献
• 設計仕様の
  明確化
• 安全性を考慮した
  構造設計
• 複雑な
  物理現象の説明

CAE解析活用の流れ